第4章「 土曜日、午前?時??分 」




何処までも伸びる闇・・・。


何処までも続く闇・・・。



私は走った・・・。




不気味な森・・・。




一つ一つの木目が顔を作り出し、不気味に笑っている人間の様に見える・・・。




気味悪い木々達が鬱蒼と私を取り囲む・・・。






幼い私はそんな不気味な森の中を走っていた・・・。





それは人生で最大最悪の日・・・。





闇から聞こえてくる・・・たくさんの唸り声。



背後から追いかけてくる「黄色い光」に怯えて私は走った・・・。




背後に感じる殺意・・・。


それより遠くに聞こえる悲鳴・・・。


振り返ることもできず、ただただそれから逃げた・・・。



何処までも、何処までも黄色い光から逃げた・・・。







お母さんに買ってもらった帽子。




大事にしていた赤い靴。




それらは逃げる途中、すべて落としてしまった。





足の裏はすでに傷だらけ、今まで走ったことも無い長距離に途切れる呼吸。


それでも私は・・・血と汗と涙を撒き散らし、走って逃げた。





・・・・・・・・・



どれだけ走っただろう?




どれだけ「家」を離れたのだろう?



無我夢中になり、「時間」という概念を忘れて走った・・・。


走った『時間』も分らず・・・今、生きている『時刻』すら分らない。



もう私の中の「時間」はとっくに壊れている・・・。




見たことの無い「泉」を前にしてようやく私は我に返った。




黄色い光の気配は完全に消えている。




顔を映す泉に頭ごと突っ込んで、水を飲んだ・・・。


飲んでも飲んでも潤うことの無い喉の渇き・・・。



水を飲んだ・・・。



とにかく飲んだ・・・・







だけど、いくら飲んでも「潤う」ことは無い。


私の目から溢れていく涙が「渇き」を一層深い物にしていく。





まだ、頭が混乱して何も考えられない・・・。




まだ、体が震えて言うことをきかない・・・。




だけど唯一つ・・・




今も私の耳から離れない「両親」の声。





『ビート、逃げるんだ!!!』



『早く、早く行きなさい!!!』





何度も何度も「時間」が巻き戻される様に、それが繰り返される・・・。






平穏に暮らしていた私達家族の前に何の前触れもなく、突如として現れた「ドラゴンの群れ」・・・。




そのドラゴンたちの吐く「無情の炎」は瞬く間に私の住む街のすべてを燃やしつくし、

私を逃がす為に犠牲になった両親は、消える様に「無情の炎」で蒸発していった・・・。




燃える街を背に受け、見える影は3匹の大きなドラゴン・・・。



黄色い鱗を持つ小さなドラゴンは空を、より暗く覆うほど飛び回る・・・。



それに何十、何百という街に駐在する剣士や魔法使いが挑み、敗れ、容易く屍に化わる・・・。


町人は小さなドラゴンたった一匹にすら敵う事は無く、まるで紙を引き千切るように・・・簡単に殺された・・・。


その中で一人、たった一人だけ笑っている「法衣を纏った女の人」がいたのを覚えている・・・。



大きなドラゴンの背に乗り・・・高々と笑い声を上げる法衣を纏った女の人・・・。



その笑い声が呪詛の様に私の脳に染み込んだ・・・。




憎い・・・








憎いッ・・・憎いッッ・・・憎いッッッ・・・



きっとあの女が黒幕だったんだ・・・。




一瞬で私から両親を奪い・・・友達を奪い・・・住んでいる家や町を奪ったアイツ・・・・・



私の「時間」を奪ったアイツがッ!!!




憎くて・・・憎くてたまらないッ!!!








グッと歯を食いしばり・・・・手を握り締める・・・・





憎悪に包まれ・・・我を失う・・・・








その時・・・・・









耳元に不気味な息吹を感じた・・・・・







ビート「 !? 」





ドラゴンフライ「 ・・・・・ 」



憎悪で気配を全く感じられなかった私の背後に・・・いつの間にか忍び寄った小さなドラゴン、ドラゴンフライ!!




獲物を捕らえ歓喜する獣の目と、食欲を満たそうと大きく開かれた口に思考が止まる!









完全に「狩る者」から逃げ遅れた一匹の野うさぎの様に死を受け入れるしかない状況!!!






ビート「い・・・いやだッ!!!」






目を閉じることすら許されずに涙を溢れ返らせる・・・。







そんな無力な私の目の前に走ったのは・・・・








驚く程、鋭い『一閃』だった・・・・。






ドラゴンフライ「  ギャ!! 」





剣士や魔法使いであれば倒すことは十分可能であるが、それでもその皮膚は鉄の様に硬い鱗で覆われているドラゴンフライ。



それが容易く、一閃で処理される・・・。



真っ二つになり、崩れるように地面へと落ちたドラゴンフライに安堵を覚えると・・・




私は助けてくれた誰かに「お礼」を言おうとゆっくりと顔を上げた・・・。







???「・・・・・」





ビート「 !! 」





目に映った「ソレ」に息を止める!!





そこに居たのは・・・・





人じゃない・・・!!!




顔も体も、悪魔や魔獣・・・いや蟲を思わせるほどに鋭く尖った「外殻」・・・。


外殻に覆われた・・・人の形をした「ソレ」・・・。




手にはあまりに禍々しい剣を携えて私を見下ろしている・・・。



殺気とも狂気とも取れる「黒い波動」を全身に帯びた「ソレ」は、きっと私を救ってくれたのではない・・・。





ソレにとって、ドラゴンフライも私も・・・ただの「獲物」でしかない・・・。





そう思わせる「ソレ」は一歩・・・私に近づいた・・・。




あまりに驚異的な「恐怖」が幼い私を襲う・・・!



ドラゴン達に襲われていた恐怖・・・それ以上の恐怖が私を襲う!!








???「だい・・・じょうぶ・・・・?」





ビート「  !!  」





なのに・・・そう思っていたのに・・・聞こえてきたのは「人の声」・・・。


美しい 「 「 女性 」 」 の声 !?



少し途切れがちだが、あまりに優しく美しい声に目を大きく開けて「ソレ」と思っていた「女性」に顔を向けた。




ビート「あ・・ぁ・・・」

声が声にならず、ただ口を開ける。


???「ジルドカーンの街から・・・逃げて・・・きたの?」



ドラゴンに襲われた私の街の名前が、その人から告げられる。

街の名前を聞いて先程の惨劇が呼び起こされてきた。

胸をきつく締め付けられると同時に、目にジワッと涙が浮かび上がる。

私は無言で頷いた。



その人は剣を逆手に持ち替えて、私の頭をソッと撫でると草の根を掻き分けた程度の獣道を指差した。


???「この先に行けば、ドルロレの・・・騎士団が・・いる。きっと・・・君を保護して・・・くれる筈だから・・・。」




そう言うと、その「外殻」を纏った女性は私が逃げてきた方へと走っていった。




名前すらも聞くのを忘れていた「外殻」を纏った女性・・・。

外見は「殺意」に包まれた様に見えるが、未だにあれは誰だったのかわからないし、何だったのかもわからない・・・。

推測でしかないが、きっとあの「外殻」は「鎧」だったのだろう・・・。


この後、私は「ドルロレ第8騎士団」のシトラス団長に保護される事になる。

「外殻」を纏った女の人は「騎士団」に在籍しているのか?と問いかけたが、

そんな人物は「全騎士団」において所属してはいないと聞いたので、きっと「民間の剣士」だったのだろう・・・。




これは私がよく見る「夢」・・・。




私が12年前に体験した・・・あまりに悲しい現実・・・。



「時間」が押し戻されて、幾度と無く繰り返される・・・悲しくて忘れる事が出来ない、1週間に必ず1度は見てしまう夢・・・。





私はいつも・・・ここで夢が覚め、12年後に戻っていく・・・・。



・・・・・・・・








・・・・・・・・・











・・・・・・・・?


なのに・・・


今日に限って・・・夢から覚めない?


私は「あの泉」から歩き出す事がない・・・・?



えっ?なぜ・・・・私は・・・・?




ここで・・・何を・・・・?



???「はぁはぁはぁ・・・・」


「外殻」を纏った女剣士さんが走ってこっちに戻ってきた?


こんな展開は今まで見た事がない!?




ビート「ど、どうしたんですか?」


と、私が訪ねると・・・・



「 『 ビシッ!! 』 」



っと、無言のまま「手刀」を私のおでこにお見舞いされたッ!?





ビート「あ、あのッ!?」




「 『 ビシッ!!ビシッ!! 』 」




な、なんでッ!?私、なんでチョップされなきゃいけないんですかッ!?




ビート「ちょ、ちょっとっ・・・!?」





「 『 ビシッ!!ビシッ!!ビシッ!! 』 」





ビート「・・・・・・・・・・・・・・・・・」






「 『 ビシッ!!ビシッ!!ビシッ!!ビシッ!!ビシッ!!ビシッ!!ビシッ!! 』 」







い・・・いいかげんに・・・・・







ビート「・・・・・シロォ〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!!!・・・・・」








・・・・・・・・・・・・・・








シーポン「ビシビシビシ (*´▽`)ノシ」






ビート「お前かぁぁ〜〜〜〜〜〜〜ッ!!!」


布団にくるまる私に勢いよく、且つ過激にチョップをお見舞いしてくれてる!!



私の「メモリー、リプレイ中」に、なんちゅう起こし方をするのよッ!?



シーポンちゃんは私が起きたと知るや否や台所へと飛んでいく・・・。



いつもは「目覚まし時計」に起こされるのに、こんな起き方は久しぶりだわ・・・。



低血圧の私はボ〜〜〜〜〜〜〜ッと布団を見つめるのが毎朝の日課・・・。


なんだか凄く「睡眠時間」が短かった様な感じがする。

体内時計は「6時前」に感じるけど・・・いつもは私「7時」に起きてるんだよね・・・。


目覚まし時計も昨日寝る前にちゃんとセットしてるから、シーポンちゃんが起こす必要なんか無いのに・・・・




眠気がなかなか覚めないけど、とりあえず時計のタイマーだけ切っておこう・・・・・。  


今日は「土曜日」だからお仕事は午前中で終りだったなぁ〜〜〜〜〜・・・。



等と考えながら目覚まし時計に手を伸ばす私・・・。




ビート「・・・・えっ・・・・!?」




でも・・・ふと、目を疑う・・・。



ビート「あ、あれ・・・!?・・・えっ・・えっ・・・ッ・?」



時計の針を何度も何度も確認する・・・。






ビート「7時・・・42分・・・?」



シーポン「〜〜〜〜〜〜(o*-Д-)o旦」




トレイになにやら乗っけてテーブルの方へと飛んでいくシーポンちゃんを無視する様に大声を上げる!!

ビート「7時42分〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!!!!?????」




シーポン「Σ(ノ゜Д゜;)ノ!!」


ご、ごめんシーポンちゃんッ!別に驚かすつもりは無かったのッ!!



でもね、私、いつも8時に病院に到着する様に出勤してるのよね?病院にっ!!

だ、だから7時30分には最悪でも起床しないと仕事に間に合わないの!!


あ〜〜〜ん!!涙が止まらない!!


と、とにかく「出勤の準備」を始めないとッ!!



ラバーさんにいびられて、hidechiさんに怒られて・・・シトラス院長に「給料」下げられちゃうッ!!!




タンスを開けて「洋服」に着替えて、サッと洗面所で顔を洗う・・・。




「神業」とも言えるメイキャップ技術により「パーフェクト、ビートちゃん」に変身?すると放り投げていた鞄を拾い上げる!!




ビート「ご、ごめんね!シーポンちゃん!!お昼には、おうちに帰ってくるから『留守番』お願いね!!??」



それだけを言い残して家を出ようとすると、シーポンちゃんは、おもむろに家の「掛け時計」を私の前に突きだした・・・。




シーポン「 d(*´▽`)つE ←6時ピッタリ・・・。」




ビート「えっ!? そ、それ・・・6時を刺してるじゃない??」




ふと、鞄の中の懐中時計に目を通す・・・。




時刻は6時を刺している・・・。





ふと、家に入ってラジオのスイッチをつけると「シャウト放送」が聞こえてくる・・・。






ピッ・・・・ピッ・・・・ピッ・・・・ピーーーーン・・・・・



せきらく「さぁ、今日も元気に6時でございま〜〜〜〜〜〜す!!!」






朝の顔とも言うべき新米DJの「せきらくさん」のハイテンションな声が清々しく「6時」をお知らせしてくれた・・・。




シーポン「ケラケラケラ(*´▽`)シ」






ビート「 Σ(*゜Д゜;)!! 」






!!!!!騙されたアアアァァァァ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!!!!




オカシイと思ったのよ・・・体が妙に眠たがってるし・・・


ま、まさか私を・・・飼い主?の私を騙すなんてイイ度胸してるじゃないッ??




シーポン「〜〜〜〜ヾ(*´▽`)シ」


ジトっと睨み付けるがニコヤカにリビングの方へと飛んでいくシーポンちゃん・・・。

とうとう、私にまでこういう態度を取り始めたか・・・。


覚悟なさい・・・?


私の眠りを妨げる者には死、あるのみッ!!!


私の「北斗神拳」は無敵なんだからッ!!



ズカズカッと足音を立てながら家の中に再度入っていくと・・・




ビート「 な、ナニコレ!? 」






そのリビングのテーブルに並べられたモノに、ヒコウを突く気が失せていった・・・。




「ベーコンエッグ」に「リンゴジャムを付けたトースト」、「シーザーサラダ」に「ホットミルク」??



お、オマケにデザートに「プリン」まであるッッ!!?




ビート「ま、まさかこれ・・・全部シーポンちゃんが作ったの???」


シーポン「  (*´▽`)b 」



まったく・・・アンタってヤツは・・・


やれば出来るじゃない?


えぇ、私はシーポンちゃんが「出来るヤツ」って最初っから解っていたわよ?


・ ・・・・・・・・・




くぅッ!!!






もう、ここまで来たら本当に頭が上がらないよ・・・・。


ビート「ま、参ったわよぅ・・・。ほ、本当に凄いよね・・・。人間でもこんなに出来ないよ・・・。」


シーポン「 (*´ー`)つΨ 」


満面の笑みを私に見せながら、フォークを渡してくれる・・・。


一度はシーポンちゃんの事を「野良」とも「捨て」とも思ったけど、ここまでくると『特殊に訓練されたシーポン』という線まで考えられる。


一口、「ベーコンエッグ」を口に忍ばせると、ホテルのコックが作ったかの様な深い味わいが口の中に広がっていった!!


ビート「す、すごいよ!!シーポンちゃんッ!!昨日の晩御飯で作ってくれたピラフも美味しかったけど、これすごい美味しいよ?」


シーポン「 !! ヾ(*´▽`)シ 」



嬉しそうに私の周りを飛び回る。

こんなに美味しい朝御飯が食べられるんだもの・・・。

ちょっと早起きするぐらい、どうって事ないよね!!


こんなに楽しい気持ちで朝を過ごす事が出来たのは何年ぶりだろう?



ご飯の美味しさに「時間」を忘れちゃいそう☆




シーポンちゃんはご飯を食べている私を置いて、また台所へと飛んでいくと「散らかっていた調味料の整理」を始めていた。


そんな姿を見つめてご飯を食べていたら、有る事に一つ気付いた!!


ビート「あっ!!今になって気付くのも変だけどいい加減にあなたの「名前」を決めないといけないよね??」


シーポン「  Σ(゜Д゜;)!!  」


シーポンちゃんも今まで「シーポンちゃん」と呼ばれる事に慣れてて、名前が付いていないという事に今更、気付いた様子・・・。


そうよね?これからずっと一緒に居るんだもん。というより、「ここまで出来るシーポン」を最早、手放す気は無い(笑


ビート「さてさて、どうでしょう?出勤時間まで・・・まだまだ時間もあるし!!名前を決めちゃおう!!」


シーポン「  (*゜▽゜)*。_。)  」



お互いの意思が疎通して異議無し!!



ご飯も食べ終わって、今が6時20分だから40分の間に「名前」を考えてあげよう!!



ビート「シーポンちゃん、こんなのはどうかな??」




シーポン「 ?(*´Д`)シ 」


嬉しそうに首を傾げるシーポンちゃんに私は自信満々で極上の名前を付けて上げる・・・。







ビート「 シーポンちゃんって「おかあさん」みたいだから、思い切って『マダム』でどうかしら?? 」



シーポン「  (´Д`;=;´Д`)  」


あれ!?汗を垂らしながら首を横に振る??


え〜〜〜っ!?うっそぉ〜〜〜!? 


結構自信があったのに・・・気に入らなかったの〜〜?


ビート「それじゃぁ、シーポンちゃん!ちょっとコッチに来て!!」



スッと膝の上に乗るシーポンちゃんを撫でながら、次の名前を考えてみよう。



背中には「古い2つの傷」がビッシリと着いたまま・・・。


そうよね〜〜〜、最高クラスのビートちゃんの回復魔法でもコレを治せなかったんだよねぇ?


ビート「そうだ!『アンドレ・ザ・ブッチャー』でどう??あのオジサンも傷が付いてたよね??」


シーポンちゃん「 (;´Д`)w 3・・・ 」


おもむろに指を3本立てるシーポンちゃん・・・。

そうだった・・・『アンドレ・ザ・ブッチャー』は傷が3つあったんだった・・・。(シッテルヒトイルノカ?


むぅ・・・困った。傷が付いてる事と家事が得意という以外には「特徴」ってないのよね?この子。

まぁ、シーポンだから当然なんだけど・・・。



飼い主を危険から守る、空飛ぶ小翼竜、シーポン・・・。


「翼」って名前も良いけど、それって他の人とカブル事が結構多いのよねぇ?


確かペットのネーミング、ナンバー1が「翼」と「タツオ」だった様な気がする・・・。


ビート「う〜〜〜ん・・・う〜〜〜ん・・・困った・・・シーポンちゃんッ!とりあえず家事でもやってて・・・」


シーポン「 (;゜Д゜);。_。) 」


頭を抱える私に少し不安を抱いて台所へ再度飛んでいく・・・。


まさか『マダム』でダメとは思ってなかったから、他に良いのが出てこないよ?



シーポン「 目ヾ(´Д`;)〜〜〜〜〜 」




料理酒を持ってシーポンちゃんが飛んでいく・・・。



ふと、『バッカス』なんてお酒の神様の名前が頭を過ぎっちゃたけど・・・『バカッス』っぽくって、なんだか私が嫌だ・・・。


ビート「ふぅ・・・ヨダレの一つでも垂らしてくれたら「よだれ丸」とか名付けてあげるのに・・・そう言うわけにもいかないよね・・・?」



微妙なネーミングセンスになりそうだけど、これってダブル事は絶対になさそうじゃない?


でもまぁ、ちょっと可哀想よね・・・それだと・・・。





シーポン「 〜〜〜〜〜〜〜(;´Д`)シ目 」




シーポンちゃんが今度は「みりん風調味料」を運んでいる・・・。




ビート「 !! 」




その瞬間、『一つの名前』が私の頭の中を稲妻の様に走った!!!



ビート「  『てりり』 だッ!! 」



シーポン「 Σ(ノ゜Д゜;)ノ!!」




ビクッ!!として私の方を振り向くシーポンちゃん!!


うふふ、どうやらシーポンちゃんのハートを直撃みたいね?



ビート「どうよ!?ちょっと「カワイイ名前」だと思わない!?」


シーポン「 d(*゜▽゜*)b 」


キターーー!!!両手の親指を突き出した!!!


私もマネして両手の親指を突き出しちゃおう!!!


ビート「じゃぁ今日からシーポンちゃんの名前は『てりり』で決定だよッ!!」



てりり「   ヾ(*゜▽゜)*。_。)シ    」


うふふ〜〜〜嬉しそうだわ!!


びゅんびゅん部屋の中を飛びまわってる!!


まさか『てりり』で決定になるとは思わなかったけどね・・・。




ビート「じゃぁ、てりり!!私の為に紅茶を煎れてくれるかしら?」




てりり「 !!(*´▽`)b 」



うん!!なんだか「てりりの忠誠心」が一気に増したみたい。

素直に台所へ飛んで行ってお湯を沸かし始めたょ〜〜〜。






ちなみにネーミングのヒントになったのは「みりん風調味料」・・・。



その名前が『 みりん風調味料、「てりり」 』!!


てりりが「みりん」の名前を付けられたと知っているかは置いといて、気に入ってくれたんだからいいよね?



さてさて、紅茶を飲んだら病院にいこうっと・・・・などと思いながら掛け時計の針を見る・・・。


時間はまだ余裕がありそうだけど〜〜〜☆




・・・・・・





って・・・・・?












7時49分・・・・・・・?









あ、あれ!?さっきまで「6時台」だった掛け時計の針が一気に進んでる??

か、懐中時計の針は・・・・?






今、7時50分になった・・・・・





あはは・・・・・






あははははははは・・・・・・・








当然、私は出すべき「言葉」を思いっきり叫び上げたわ・・・。




それはもう、アパート中・・・町中・・・・国中に響く「シャウト」の様に・・・・。







・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・






ビート「 「 「 「 遅刻じゃないのよ〜〜〜〜〜〜〜ッ!!! 」 」 」 」






てりり「 ΣΣ(ノ゜Д゜;)ノ!!」






あぁ〜〜〜〜〜〜っ!!もうっ!!






なんでこんな風になっちゃうのよッ!?




昨日っから・・・なんだか妙に「時間」の流れがおかしいよッ!!







別に、誰かの責任にするつもりは無いけどッ・・・!!




これじゃぁ・・・・






これじゃぁ・・・まるで・・・









『私の中の時間が壊れたみたい』だッ!!











第5話へ続く・・・